昨日は親ベンダーの社内研修1日目。プロパーの1~2年目社員に混じって1人外部の31歳おじたんが参加してきた。まぁ、オンラインだから参加者の顔は見えないんだけど。
受講対象者が1~2年目社員ってだけでなく、講師役も同じく1~2年目社員って話だった。社内間若手同士での知識共有の取り組みってところだが、大事だよな、こういうのは。ITベンダーは特に、持ってる知識があっという間に古くなりがちな世界だし。
とりあえず初日はSAPのSD(販売管理)モジュールとは何ぞやという話がメインだった。まぁ、この辺の概念的な話はOracleその他のERPと共通する部分が多いのでだいぶ易しい講義ではあったが、実機を使わせてもらって操作方法を確認できたのはとてもありがたい。
SAPのユーザインタフェースで特徴的なのはトランザクションコードだろう。各処理プログラムにトランザクションコードという値が割り振られていて、UIの入力欄にその値を打ち込むとその処理画面にジャンプできる仕組み。ショートカットコマンドみたいなもんだろうか。これ、エンジニアにとっては結構ありがたい。たとえばOracleじゃ、お気に入り登録とかしてない限り、一つ一つ階層リンクを辿って目的の処理にたどり着かないといけないが、いくつもいくつも機能検証してる中じゃこの作業がめちゃくちゃかったるい。同じモジュールでも伝票入力のプログラムとバッチ処理のプログラムは全く別の辿り方だったりするし・・・。
対してSAPはたとえアドオン機能だろうがコードを紐づければ一発で飛べるので、覚えれば覚えるほど便利なのがこのトランザクションコードなのだけども、標準機能の値のつけられ方はこんな感じ。
VA01: 受注伝票登録
VA02: 受注伝票変更
VA03: 受注伝票照会
VL01N: 出荷伝票登録
VF01: 請求伝票登録
モジュール毎に頭の文字が統一されていたり、下桁の数字で登録や修正、照会を区別していたり、当たり前だけど規則性が持たされている。が、しかし、なぜ「V」・・・?
おそらくだけど、多分これはドイツ語由来の略語だからだと思う。SAPはドイツで生まれたERP。上に羅列したのは全て販売管理モジュール内で使われるプログラムなので、ドイツ語の「Verkauf(販売)」が頭文字のVの由来なのでは・・・?なぜ受注がAで出荷がLなのかまではさっぱり分からん。ちなみにVerkaufの発音は「ファカオフ」に近い。Volkswagenがフォルクスワーゲンなのと同じ理屈か。Google辞書で繰り返し音声読み上げしてもらってたら、お姉さんに「F**k off」と罵られているような気分になってきた。なんか興奮してきたな。(サンドイッチマン並の感想)
同様に、SAPで使われる標準テーブルの名前も、ドイツ語由来っぽい。
販売伝票ヘッダテーブル:VBAK
販売伝票明細テーブル:VBAP
ドイツ語ってだけじゃなく略語かよ!Oracleだと似たようなところでDOO_SALES_ORDER_HEADERSとかDOO_SALES_ ORDER_LINESというように識意的な名称規則になっていたので、初めて調査するモジュールでもテーブル名を見ればある程度内容の予測はついたもんだが、略語だと覚えるまでだいぶ苦労しそうな気がする。いや、まぁ、よしんば略されなかったとてドイツ語だとチンプンカンプンだから短い方がまだ親切か・・・。
しかし、参考書のテーブル一覧とかをざっと眺めただけの印象だが、使われるテーブルの数はOracleに比べてだいぶ少ないというか、すごくスッキリまとまっている気がする。その点はすごくありがたい。いつ使われるねん!っていうテーブルが多すぎてビュー定義だけで一苦労だったからな、Oracleは・・・。
まぁ、実際に仕事していけば自然に記憶されていくものなのかもしれないけども、30代にして脳のストレージ容量に不安を抱えるおじたんとしては苦しい戦いが予想される。
ところで、講師役も1~2年目社員という話だったので、おそらくは22〜4の子だんだろうけど、確かに多少たどたどしさはあったものの、すごく丁寧に講義してくれたし、質問対応もしてくれてよかった。最近の若者はすごいのぅ・・・。
ただ一点だけ、気になることがあるとすれば・・・
いろんなアプリケーションソフトのUIで、保存のショートカットアイコンとして使われてるやつ。
これ。講師の子がずっと「メモリーカードのアイコンを押してください」って言うんだけど・・・。
これは「フロッピーディスク」じゃないのか・・・?
もしかしてこの講義に参加してる人間、俺以外フロッピーディスク見たことない・・・?フロッピーディスク挿入したままPC再起動して怒られたこととかないのか?